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2009 *06 21 白き焔 〔8〕

 秘女が引き抜いた得物は――猫じゃらし。
「うわ~んっ! 違う違う~っ!」

22:30 | SS | 稲葉

2009 *06 20 白き焔 〔7〕

「ここから先は、通さない!」
 まだ幼さの残る声で言い切った秘女に、正体の露見した賊は小馬鹿にした表情で顎をしゃくった。明らかに「小娘ひとりに何が出来る」といった風情である。その侮りが、秘女にとっては絶好の機先であった。
「てぇ~い!」

09:26 | SS | 稲葉

2009 *06 19 白き焔 〔6〕

 若葉ノ間で、秘女は絶体絶命のピンチに陥っていた。真っ先に事態に気がついたのが彼女であり、また対応できた唯一であったからだが、それにしては取った手段が不味かった。
 ――事の起こりは今より少し前。

09:23 | SS | 稲葉

2009 *06 18 白き焔 〔5〕

 皓子の憂いは、図らずも的中することとなった。
 ――第一報を受けたのは

09:19 | SS | 稲葉

2009 *06 17 白き焔 〔4〕

「今までと同じ事をして、お給金が入るのなら儲けものでしょう?」
 そんな皓子の口振りに、秘女はますます頬を膨らせ従姉の手を押し返す。
「そういう問題じゃないのー! ……そういう問題じゃ、ないんだから。」

09:17 | SS | 稲葉