「あぁ、瑞輝。顔を良く見せて。身体の方は大丈夫?」 両手を頬に宛がってから、
10:09 | SS | 稲葉
柴の玉垣を越え、真木の階を上って、檜皮葺きの本殿へと至る。 正面から見れば構えは本殿の幅ほどにしか感じられない
10:06 | SS | 稲葉
『常葉の里』――そこは便宜上、そのように呼ばれているだけで本来、名はまだない。 麒麟の棲まう地が『麒麟の里』と呼ばれ、
10:04 | SS | 稲葉
克己の前を辞した暗鄭は、盟主の執務室から遠ざかる前に翅彩を剣の裡に戻らせようとした。 往事に比べ、また異世界のそれと比べ、
10:01 | SS | 稲葉
昼過ぎても回って来ない書類に、執務室の主は怒るでもなく暇を持て余していた。 書類が来ないなら来ないで、
09:57 | SS | 稲葉
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