水奈瀬のPCが逝きました。
平均寿命を考えるなら、かなりなご高齢の上に過酷な環境下で飼育されていたので無理も
ないのですが。
復旧、および買い換えの目処は立っておりません。
しばらくイラストの更新が滞るかと存じますが、ご了承ください。
水奈瀬のPCが逝きました。
平均寿命を考えるなら、かなりなご高齢の上に過酷な環境下で飼育されていたので無理も
ないのですが。
復旧、および買い換えの目処は立っておりません。
しばらくイラストの更新が滞るかと存じますが、ご了承ください。
灰味を帯びた黒髪を緩く肩に垂らし、茫と煙る青黒の瞳を宙に据える少女の眼に、焦点はない。それでも砦に連れて来られた当初にはまだ、取り乱し、声を荒げる程の自我はあったものを。いつの頃からか言葉少なになり、そうして青冥も知らぬうちに物言わぬ人形と成り果てた。
……彼女の名は、
……同じ頃、棟を異にする砦の北翼では、二人の男が長椅子に座す少女を傍らに、顔つきあわせていた。
「済まない、青冥。これ以上は――…」
さりとて二人はこの砦、しかもこの一室に、ほぼ軟禁の状態だ。日々の暮らしに不自由はないとはいえ、彼女ら好みの騒動を起こすには、執れる手段はあまりに少ない。それでも、と算段するあたりに妙な悦びすら感じ始めているのか、幽閉されてから半年以上の時が経とうというのに一向、この姉妹の性情に改善の兆しは見られないのだった。
「何か名案はあって?」
白い彗星が走り去った先――その空間に、月はなかった。射羽玉の、艶やかな闇が充ちる世界。あらゆるものが茫と輪郭を滲ませ、闇に融ける影と化す。そんな場所に、その砦はあった――通称・『影砦』。
この空間を統べるは、