――皓子の全身を覆っていた、燃えるようなオーラが消える。と同時に秘女がパン! と両手を打ち鳴らし、周囲に張っていた結界を解除する。
赤いドームが消えるのと同時に、
――皓子の全身を覆っていた、燃えるようなオーラが消える。と同時に秘女がパン! と両手を打ち鳴らし、周囲に張っていた結界を解除する。
赤いドームが消えるのと同時に、
「貴女、宮を汚すと思って手加減したわね?」
この程度の相手に遅れを取るなんて、と言外に責める皓子の言葉に、秘女は涙を溢しながら唇を噛み締めた。だって…、と言い訳する科白は安堵の嗚咽で声にならなかった。
皓子が来てくれた、皓子が来てくれた。しかも自分の想いを誤たず汲み取ってくれた。その喜びで胸がいっぱいになり、とても言葉など紡げなくなってしまったのだ。代わりに、……。
「皓子、皓子、皓子、皓子…っ」