「な、な、な、なにっっ!?」
驚き過ぎというほど仰け反った秘女に、皓子は呆れた溜息をひとつ。
「何って、眼に睫毛でも入ったかと思ったのよ」
「な、な、な、なにっっ!?」
驚き過ぎというほど仰け反った秘女に、皓子は呆れた溜息をひとつ。
「何って、眼に睫毛でも入ったかと思ったのよ」
「――意外に、秘女(ひめ)はモテるのよ?」
そう言われた時、当の本人は信じられぬ眼を見開いて、ぱちくり、と瞬きした。
「い、意外って何よ~」
「ねぇ、皓子?」
泣きじゃくる子供たちを、どうにかこうにか宥め、事後報告を宮の男主人・由良の許で行った帰り道。秘女は恐る恐る、皓子に問いかけた。
「――何?」