早朝、まだ明け染めた夜の気配が色濃く残る黎明の中、二人は練兵場で対峙した。
皓子の得物は
修行帰りの理央(りお)、泰斗(たいと)を下し、守備隊きっての問題コンビ・壱意(いちい)、仁皇(におう)を倒せば、残るは大将首・豪毅と副官の魁(かい)、達帰のみとなる。
六日目の夕刻、
すでに百人からいる月の宮守備隊員にしてみれば、総掛かりで一人から一本取れば良い。反面、皓子は一人ひとりから一本、合計百本をとらなければならない計算となる。内一本でも落とせば、そこで一巻の終わりだ。
「……面白い。達帰、全軍招集。」